子供っていつ産めば良いのよ?
京都の高校で、妊娠した女子生徒に対して
体育の実技の補講を強要したり、休学を勧めたという事案が発生して、
今、世間を賑わせている。
妊娠生徒に体育実技要求 京都の高校に批判殺到、対応見直しへ : 京都新聞
私はこういう教育事情に詳しくないし、実際にその生徒さんがどういう人物像で、
学校側の対応が実際にはどうだったのか、詳しくわからないから、
この件についてどうこう言うのはやめとく。
でも、アラサーになってみて、自分が学生の時に感じていた「妊娠」へのイメージと、
現在の私の「妊娠」へのイメージが凄く変わったので、
ここに記しておこうかなぁ、と思ってこの記事を書くことにしたよ。
私が高校生の時は妊娠=不良だと思っていた
私は女子校だったんだよね。小学校から高校まで12年間。
そのせいか、付き合っているクラスメイトってそんなに多くなかった。
私ももちろん彼氏は居なかったし、彼氏持ちの同級生に対してちょっと、
軽蔑してたところはあるな。「勉強もしないで男と遊んでるなんて」って。
まぁ視野が狭かったんだけど、言い訳をさせてもらうと、
なんとなく学校全体に、「彼氏持ちの生徒はチャラい」っていう認識があったんだよね。
ましてや、彼氏とホテル行ってる、なんていう話を聞いた日には、もうそれは完全に私の中でその人は不良だったよ。うん。
「子供出来たらどーすんの?絶対に育てられないでしょ」って。
「勉強もしないで男とホテル行ってるなんて、避妊してても信じられん」
って思っていたわけさ。
でも、今思うとさ。大人になったって、夫婦だけで子供育てるのってすごく難しいことなんだよね。別に高校生とかアラサーとか、そんなの関係ないんじゃないかって、今は思うよね。
大学に入って自分にも彼氏ができたら、普通にそういう流れに。。。
大学は受験して、共学の大学に進んだんだよ、私。
で、普通に彼氏を作って。何か周りのカップルもそういう感じだったし、
普通に彼氏とホテル行ったりとかしてたよね。
周りに流されやすいタイプなんだ、私。
でもおかしいよね、高校生の時に真顔で「学生の本分は勉学です」って思ってた私がだよ?大学生になった途端に彼氏を作ってチャラチャラホテルなんかに行ってるの。
高校生も大学生も学生なんだから、立場は変わらないはずなのにさ。
ひどい手のひら返しよ、今考えると。
まぁ別れたり、新しく恋を始めたり、泣いたり、笑ったり、
ゆーすふるでいずが詰まった大学生活を送っていたよね。
そこから学ぶこともたくさんあったよ。本当に。いろんな男の人がいるな〜って。
でもやっぱり、妊娠は別格だったね。なんか「それはだめだろ」って思ってたよね。
クラスメイトに妊娠したカップルがいたんだけど、
私は「え〜おめでとう!よかったね〜」とか口では言ってたけどさ。
「まじかよちゃんと避妊しろよ、これから就職すんの大変じゃん?」
って余計なおせっかいを腹の中では焼いてたよね。口には出さなかったけど。
(ちなみにこの夫婦、ご両親に祝福してもらって、おふたりとも立派に働きながら子育てしてらっしゃいます。あの時は心から祝えなくてごめんよ。)
アラサーになっても妊娠のタイミングってつかめない…
私はもうアラサーなんですけどね?
もう、世間一般では「結婚しないの?」とか「子供生まないの?」って言われる年代に入ってきたのですよ。実際けっこんまだ?とかはよく聞かれるんですよ。
でもね、この年令になっても、まだ、
人に後ろ指を刺されずに、文句も言われずに、
心から「妊娠おめでとう!」って祝福して貰えそうな妊娠のタイミングって、
ほんとうに1秒たりともなかったと思うんだよね。
自分の人生を振り返ってみると。
で、多分これからも無いと思う。
すごいホワイト企業で、育休制度が万全で、休んでいる間誰かが代わりに仕事をしてくれる、引き継ぎさえしておけば業務に差し障りなく育休に入れる、
そんな会社の社員なら、それは堂々と妊娠できるんだろうけど、
みんながみんな、そんな企業に入っているわけじゃないよね?
私もボスから、「妊娠とかそんな無責任なことは論文出すまで考えるなよ」と言われましてですね…。でも、就活のタイミングとか考えていると大手を振って妊娠できるタイミングとか無いんだよね。
正直、高校生よりも社会人のほうが背負っている責任って大きいんじゃないかと思うわけさ。
だから、社会人の妊娠に比べて、高校生の妊娠のほうが無責任だ、なんて、いまの社会で誰が言えるんだろうって、すごく思っているんだよね。
実際アラサーでも周りの手を借りなきゃ子育てなんかできないよね
高校生で妊娠したカップルに対して、
「自分で面倒も見れないのに安易なことをして子供ができちゃった」
みたいなことをいう人いるけどさ。。。。
あのね、今アラサーの私が言うね?
「別にアラサーでも周りの手を借りなきゃ子育てなんて出来ねーわ」
いや、異論がある人もいると思う。私たちは二人だけで立派に子育てしてます、って人いると思うよ。
でもね、私には無理だ。
今、この瞬間に妊娠したとしたら、私は彼か私かどちらかの親を頼らないかぎり、子供を育てられない。
周りの研究者夫婦を見ていても、祖父母の手を借りている人がほとんどだ。
高校生じゃないアラサーの立派なおばさんが、自分の父母の手を借り無いと子育てできないのに、どの面下げて高校生の妊娠を批判できるんだろうか?
私には無理だ。
妊娠したら、心からおめでとうって言ってもらいたい
今、妊娠を望む女性にとっては結構窮屈なんじゃないかな、と思っている。
少なくとも、私は、自分がいつ、妊娠したら良いのか、
今でも皆目検討がつかない。
キャリアも、子供も欲しいと思うのって、贅沢なことなんだろうか?
これが一般的にならないと、女性の社会進出ってなかなか難しいと思うのだけど。
結局、今のシステムだと、妊娠に最適なタイミングなんてなかなか訪れない。
訪れた時には子供ができなくなっているかも知れないし。
だから、高校生だー大学生だー社会人一年目だーって、批判の的にされるのを恐れていたら、ずっと子供なんて作れないと思うんだよね。
だから、無責任って言われようと、子供を作っちゃう覚悟みたいなものが
求められているんじゃないかなーと思うんだ。
でもね、それでも、やっぱり私、
妊娠したら、みんなに心から「おめでとう」って言ってもらいたいなぁって言う気持ちも、
まだ捨てきれずにいるんだよね。
早くそういう社会になってくれると良いのだけどな。
おわり。